その前に緑や農地、農業のことについて他の議員と意見交換。
多摩市の農業は統計上から見ても実は「風前の灯」状態なのです。多摩地域26市の中でも農地の面積も生産量も下から数えた方が早いのです。多摩市は市街化区域だし住宅都市だから、といってしまえばそれまでなのですが、でも日本の原風景としての田んぼや畑が身近にあることの意味や価値も考えることが必要でしょう。
私はずっと東京で育ち、農業が身近にあったわけではありませんが、子どもの頃に夏休みに父の実家に行く時に列車の車窓から見た一面の田んぼの風景がとても美しいと感じたことを今でも覚えています。もちろん子どもですから、農業の大変さなどはわかるはずもなく、それは大人になった今でも基本的には変わっていないのですが、農業委員として農作業を体験したり市内の農業の実情を見るうちに、土を耕し作物を育てることの大変さと大切さを少しだけ理解することができるようになったような気がします。
多摩市の農業をどうするのか。それは減っていく農地を守っていくこととはまた別の問題だと思います。「農地」という土地はあっても、農を生業とする「農業」が当然に継続されるわけではないということを、もう少し真剣に考える必要があるのではないでしょうか。